第6章

実践:ひとりでWebアプリを作る

総仕上げです。要件定義から制作、テスト、公開までの一連の流れを、ToDoアプリ作りを通して体験します。この章のプロンプトはすべてコピーしてそのまま使えます。

この章のレッスン
  1. 作るものを決める(要件定義)
  2. ToDoアプリを作る — 土台編
  3. ToDoアプリを作る — 機能追加編
  4. デザインを整える
  5. テストと公開
  6. 卒業課題と次のステップ

6-1作るものを決める(要件定義)

開発の成否の8割は「何を作るか」を明確にする段階で決まります。プロはこれを要件定義と呼びます。難しく考えず、次の5つの質問に答えるだけです。

要件定義の5つの質問

  1. 誰が使う? — 自分だけ/家族/不特定多数
  2. 何の課題を解決する? — 「買い物リストをいつも忘れる」など
  3. 最低限必要な機能は? — 3つまでに絞る
  4. あったら嬉しい機能は? — 後回しリストへ
  5. どんな見た目にしたい? — 参考にしたいアプリやサイト
💡 最重要の考え方:MVP 最初から完璧を目指さず、最低限の機能だけ持つ完成品(MVP:Minimum Viable Product)をまず作り、使いながら育てる——これが個人開発の王道です。「機能3つまで」はそのための制約です。

要件をClaudeと一緒に固める

プロンプト例(コピーして使えます)
Webアプリを作りたいので、要件定義を手伝ってください。

【誰が】私ひとりで使う
【課題】やることをいつも忘れてしまう
【必須機能】タスクの追加、完了チェック、削除
【後回し】締め切り日、カテゴリ分け
【見た目】シンプルで、スマホでも使いやすく

この要件で不足や矛盾がないか確認して、
開発計画を「計画.md」というファイルにまとめてください。

6-2ToDoアプリを作る — 土台編

ここからは実際に手を動かします。新しいフォルダを作り、Claude Codeを起動しましょう。

準備(ターミナルで実行)
mkdir my-todo-app
cd my-todo-app
claude

ステップ1:環境を整える

プロンプト①
ToDoアプリを作ります。まず準備として:
1. このプロジェクトでGitを使えるようにしてください
2. CLAUDE.mdを作って「作者は初心者。説明はやさしく。
   作業前に方針を説明する」というルールを書いてください

ステップ2:最小限の土台を作る

プロンプト②
ToDoアプリの土台を作ってください。

【今回作る機能】
- テキスト入力欄と「追加」ボタン
- 追加したタスクが一覧表示される
- それだけ(完了・削除機能はまだ作らない)

【構成】index.html、css/style.css、js/app.js の3ファイル
【条件】スマホでも見やすく

まず方針を説明してください。OKと言ったら着手してください。

完成したらindex.htmlをブラウザで開き、タスクを追加できるか自分の目で確認します。動いたらすかさずコミットです。

プロンプト③
動作確認できました。ここまでをコミットしてください。
🖐 確認ポイント ・タスクを追加すると一覧に表示されるか
・スマホサイズ(ブラウザの幅を狭めて)でも崩れないか
・うまく動かなければ、F12のConsoleのエラーをClaudeに報告

6-3ToDoアプリを作る — 機能追加編

土台ができたら、1機能ずつ追加していきます。追加→確認→コミットのリズムを守りましょう。

ステップ3:完了チェック機能

プロンプト④
タスクの完了チェック機能を追加してください。
- 各タスクにチェックボックスを付ける
- チェックすると取り消し線が付いてグレーになる
方針を説明してから着手してください。

ステップ4:削除機能

プロンプト⑤
各タスクに削除ボタン(ゴミ箱アイコンか「×」)を
追加してください。押すとそのタスクが消えるように。

ステップ5:データの保存(最重要)

今のままでは、ページを再読み込みするとタスクが全部消えてしまいます。第5章で学んだlocalStorageの出番です。

プロンプト⑥
今はページを再読み込みするとタスクが消えてしまいます。
localStorageを使って、タスクの状態(内容・完了チェック)が
保存されるようにしてください。
再読み込みしても前の状態が復元されるのがゴールです。

各ステップの後は必ず「動作確認 → コミット」。これで追加・完了・削除・保存がそろった、立派なToDoアプリの完成です。

💡 ここまでで体験したこと 要件定義 → 環境構築 → 土台 → 機能追加の積み重ね → データ永続化。これはプロの開発と同じ流れです。規模が大きくなっても、やることは同じ繰り返しです。

6-4デザインを整える

機能が完成したら、見た目を磨きます。デザインの知識がなくても、「参考」と「形容詞」で伝えればClaudeが形にしてくれます。

デザイン指示のコツ

プロンプト例:雰囲気で伝える
デザインを整えてください。
【雰囲気】ミニマルで落ち着いた感じ。Notionのような
【色】白ベースに、アクセントは深い緑
【字】読みやすく、余白はゆったりめ
【その他】完了タスクはふわっと薄くなるアニメーション
プロンプト例:細部の微調整
・追加ボタンをもう少し大きく、角を丸くしてください
・タスクとタスクの間隔を広げてください
・全体をもう少しスマホで親指が届きやすい配置に

デザイン改善の反復ワザ

🖐 やってみよう 自分のToDoアプリを「自分が毎日開きたくなる見た目」に仕上げましょう。納得いくまで微調整の会話を重ねるのが上達の近道です。仕上がったらコミットを忘れずに。

6-5テストと公開

公開前のチェックリスト

公開前に、意地悪なユーザーになったつもりで触ってみます。

テストもAIに手伝ってもらう
このアプリの公開前チェックをしたいです。
ユーザーがやりそうな操作で、不具合が起きそうな
パターンを10個挙げてください。
そのうえで、コードを見て問題がありそうな箇所が
あれば修正を提案してください。

GitHub Pagesで世界に公開する

フロントエンドだけのアプリは、GitHub Pagesで無料公開できます。必要なのはGitHubの無料アカウントだけ。手順もClaudeに任せられます。

公開のプロンプト
このアプリをGitHub Pagesで公開したいです。
GitHubのアカウントは持っています(まだの場合は「まだです」と伝える)。
リポジトリの作成から公開URLの確認まで、
一歩ずつ案内してください。コマンドはあなたが実行して、
ブラウザでの操作だけ私に指示してください。

公開が完了するとhttps://ユーザー名.github.io/リポジトリ名/というURLが手に入ります。これであなたのアプリは世界中からアクセス可能。スマホからも開けますし、家族や友人にURLを送って使ってもらえます。

💡 ここだけ押さえる ・公開前に「意地悪テスト」で不具合を洗い出す
・フロントエンドのみのアプリはGitHub Pagesで無料公開できる
・公開作業もClaude Codeに案内してもらえる

6-6卒業課題と次のステップ

ToDoアプリを公開できたら、このコースの知識は全て実践したことになります。最後に、力を定着させる卒業課題です。

🎓 卒業課題

「自分の生活の小さな不便を解決するWebアプリ」をひとりで企画し、作り、公開する。

アイデアの例:

進め方はこの章でやった通り。要件定義(6-1)→ 土台(6-2)→ 機能追加(6-3)→ デザイン(6-4)→ テストと公開(6-5)。今度は自分の題材で回すだけです。

さらに学びたくなったら

方向性次の一歩
データ共有したいSupabase / Firebaseでバックエンド入門
本格的なUIにしたいReactをプロジェクトに導入してみる
Claude Codeを極めたい公式ドキュメント(code.claude.com/docs)を読む
知識を体系化したい分からない用語が出るたびClaudeに「初心者向けに説明して」
🎉 おめでとうございます! ここまで完走したあなたは、もう「アイデアを形にする手段」を持っています。作りたいものができたら、フォルダを作って claude と打つだけ。あなたの個人開発ライフはここから始まります。

📝 最終章 理解度チェック

総仕上げのクイズです!